概要
医療用呼吸数カウント機器
実施工程
試作時、回路、機構、およびファームウェアなど、すべてを担当
(実地検証まで進んでいたが、コロナ蔓延によりプロジェクトは中断)開発のポイント
下記要件を満たすよう設計、試作を実施。
①患者に呼吸数を計測していることを意識させずに計測できること。
②省電力設計により電池交換の頻度を抑える。
③液晶に表示する情報をわかりやすく、かつ必要十分な情報を表示する。
④計測器を見なくても呼吸数の計測が行えるようにバイブレーションにて計測完了等をわかるようにする。
(音の認識では①の要件が満たせないため)
⑤夜間のような暗がりでも計測結果が確認できるようにする。
⑥計測器を見なくても呼吸数の計測が行えるように2つのボタンのどちらからでも計測がおこなえるように、最初に押されたボタンをトリガーとしてボタンの機能を自動的に変更するようにする。
⑦患者の状態によっては計測の継続が困難の時があるため、計測が途中で中断・再開できるようにする。
⑧計測モードを30秒と60秒モードを儲け、呼吸を検出毎に1分での予測値を表示する。
お客様の課題・ご相談内容
①一定時間(例:30秒、1分など)呼吸数を計測するが、その時間の経過を知らせるためにブザーを鳴らすと、患者に気づかれてしまい、意図的に呼吸の仕方を変えてしまう可能性があった。
②小型化するためにボタン電池を使用していたが、振動モーターやLCDに加えバックライトを追加する必要があり、より容量の多い電池にする必要があった。
③当初7セグメントでの表示にしていたが、夜間のような暗がりでも計測結果を視認できるようバックライトを点灯できるようにする必要があった。
④本計測器を使用する人が、機械の操作に弱い方が多い事が予想されるため、誰でも簡単に計測できるようにする必要があった。
⑤手の小さな方でも違和感なく持てるような大きさ・形状にする必要があった。
解決の内容・施策
①ブザーではなく、振動モーターで全ての計測に係る動作(計測開始と終了・中断と再開・呼吸数の検出)を計測者がわかるようにした。
②容量の大きいリチウムイオン電池の使用を検討したが、医療関係で使用されることを考え、より安全性が高く汎用性の高い単4電池を使用することにした。また、一定時間使用しない場合には自動的に電源をOFFするようにした。
③液晶をバックライト付きのフルドットマトリクスのLCDに変更した。
④操作ボタンを極力少なくし、極力少ない操作で計測が行えるように、2つのボタンを最初に押した方を計測用ボタン・押していない方をバックライトボタンと自動的にボタンの機能を変更するようにした。また、ボタンの押し方については極力「短押」のみで操作できるようにした。
⑤計測器の幅の長さを意識して筐体設計を行った。
施策の効果
①患者に知られずに、呼吸数をカウントできるようになった。
②電池交換の頻度が下がった。
③フルドット表示が可能なため、漢字の表示も可能になり、よりユーザーにわかりやすい情報表示ができるようになった。
④感覚的に操作できるような計測器となった。
⑤手の大きさに関わらず操作しやすい形状にできた。
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